第22回精神保健福祉士国家試験問題と解説 精神保健福祉の理論と相談援助の展開(36-60)

第22回精神保健福祉士国家試験問題と解説 

精神保健福祉の理論と相談援助の展開(36-60)

 

問題 36 
諸外国の精神保健医療福祉の脱施設化及び地域ヶアの歴史に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 イギリスでは,「精神保健に関するナショナル・サービス・フレームワーク」により,積極的アウトリーチや家族ケアラー支援等の充実を図った。
2 ニュージーランドでは,「セクター制度」により,一定の人口規模ごとに,精神科病床,施設を配置し,治療と生活支援を一体的に実施した。
3 アメリカでは,精神保健サービス計画「ブループリント」を策定し,リカバリー概念をサービスの基盤とすることを明示した。
4 イタリアでは,「精神疾患及び知的障害に関する大統領教書」により,精神科病院を解体し,地域精神保健センターを整備した。
5 フランスでは,「法律第180号」により,精神科病院への新たな入院を禁止し,地域ケアと外来医療中心に転換した。

 

 

★解答1
★★解説★★

問題 37
次のうち,国連総会で採択された「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」(1991年)の記述として,正しいものを2つ選びなさい。

1 精神疾患を有するすべての者は,可能な限り地域社会に住み,及びそこで働く権利を有する。
2 精神疾患を有するという判定は,各精神保健施設内で定めた医学的基準による。
3 すべての患者の治療及びケアは,個別的に立案された治療計画に基づいて行われなければならない。
4 すべての患者は,病状が不安定な場合を除き,自己の居住する地域社会において治療及びケアを受ける権利を有する。
5 インフォームドコンセントとは,患者の理解しうる方法と言語によって,十分にかつ患者に理解できるように説明することである。

 

 

★解答13
★★解説★★

(注)「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」の日本語訳は厚生科学研究班の仮訳によるものである。

問題 38
次のうち,ケアマネジメントにおけるチームアプローチに関する記述として,適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者の状態にかかわらず,同じ構成員で活動する。
2 構成員は独自に立てた計画に基づき,専門性を発揮する。
3 利用者の希望する場合を除き,構成員は専門職とする。
4 チームでは,プライバシー保護に配慮した上で,情報の共有化を図る。
5 チーム全体に関わる方針は,リーダーが決定する。

 

 

★解答4
★★解説★★

問題 39
 次の記述のうち,ディーガン(Deegan, P.)が述べるリカバリーの内容として,正しいものを2つ選びなさい。

1 病気になる前の状態に戻る。
2 新たな目的を再構築する。
3 日標に向けて直線的に前進する。
4 課題に立ち向かうことが求められる。
5 回復した結果を重視する。

 

 

★解答24
★★解説★★

問題 40
 次の記述のうち,社会リハビリテーションにおけるアセスメントとして,正しいものを1つ選びなさい。

1 実施した宿泊体験の妥当性を検討する。
2 一人暮らしに必要なサポート体制を編成する。
3 利用できる文化施設を増やす。
4 買物支援の満足度を確認する。
5 活用できる移動手段を把握する。

 

 

★解答5
★★解説★★

問題 41
 次のうち,ナラテイブアプローチに関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

1 物事の見方の多様性を認識して,クライエントの新たな意味づけを重視する。
2 援助機関の機能を明確にして,クライエントの意志の力を引き出す。
3 自我の構造に注目して,パーソナリティの変容を目指す。
4 行動の学習過程に着目して,クライエントの望ましい行動を形成する。
5 問題を因果関係で捉えるのではなく,円環的に捉えて解決を図る。

 

 

★解答1
★★解説★★

問題 42 
次の記述のうち,リファーラルの説明として,適切なものを1つ選びなさい。

1 患者の支援に役立つ疾病や障害の状況を調べる。
2 患者やその環境又はその両者に対して働き掛ける。
3 患者の支援に関する実施状況について見直す。
4 患者との対等な関係に基づき課題解決に向けて取り組む。
5 患者の希望する支援に対してサービス提供機関へつなぐ。

 

 

 

★解答5
★★解説★★

問題 43 
次の記述のうち,精神保健福祉士がコンサルテイに対して行うコンサルテーションとして,適切なものを1つ選びなさい。

1 組織内の運営方針について説明する。
2 勤務態度などの職務を管理する。
3 クライエントの自宅に同行して,クライエントと面談する。
4 クライエントの社会環境を理解するためのエコマップを提示する。
5 アドバイスに従ってクライエントを支援するように指導する。

 

 

 

★解答4
★★解説★★

問題 44 
N市の基幹相談支援センターで働くJ精神保健福祉士は,精神科病院の長期入院者の地域移行を推進するため. N市における「障害者総合支援法」に基づく協議会(以下,「協議会」という。)において定期的に協議し,地域移行における課題及びその改善策を検討していた。協議会のメンバーからは,「近隣のグループホームに空きがなく,体験宿泊の受入れも難しいことから,退院後の生活をイメージできず退院支援がなかなか進まない」「退院し一人暮らしを始めて急な不安や不調を訴えたとき,支援が不十分で再入院になった事例が複数ある」との意見が出された。J精神保健福祉士は,以上の課題への対策を協議会に提案し,参加者に意見を求めた。
次のうち, J精神保健福祉士が協議会に提案したこととして,適切なものを1つ選びなさい。

1 地域生活支援拠点の整備
2 日常生活自立支援事業の普及
3 住宅入居等支援事業の充実
4 福祉ホームの設置
5 成年後見制度利用支援事業の推進

 

 

 

★解答1
★★解説★★

(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問題 45 
精神保健福祉士が担う職務に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 サービス管理責任者として,サービス等利用計画を作成する。
2 相談支援専門員として,個別支援計画を作成する。
3 精神保健福祉相談員として,在宅における生活介護を行う。
4 精神障害者雇用トータルサポーターとして,職場適応訓練で指導する。
5 福祉専門官として,特別調整など支援の必要な受刑者に対応する。

 

 

 

★解答5
★★解説★★

問題 46 
次のうち,精神科リハビリテーションにおける地域ネットワーク形成の目的として,適切なものを2つ選びなさい。

1 地域にある関係機関の指揮系統を明確にすること
2 新たなニーズに対応するための社会資源を創出すること
3 各機関による利用者への援助内容を同じにすること
4 再発を防止するために,構成員が自由に利用者の治療内容を共有すること
5 精神障害当事者がサービス提供者となる道筋をつくること

★解答12
★★解説★★

問題 47 
次のうち,精神障害者支援におけるアドヒアランスに関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

1 患者が専門職からの指示を遵守することをいう。
2 患者が積極的に治療方針の決定に参加し,主体となって治療を受けることをいう。
3 専門職が本人のために最善と思われる方針を決定することをいう。
4 支援者が権利を侵害されやすい利用者に代わり,権利を表明することをいう。
5 利用者が担当者以外の専門的知識を有する第三者に意見を求めることをいう。

 

 

 

★解答2
★★解説★★

問題 48 
次の記述のうち,ソーシャルインクルーションの理念に基づいた精神保健福祉士の活動として,適切なものを1つ選びなさい。

1 生活困窮者の生活支援では,まずは救護施設への入所を勧める。
2 障害福祉サービスの利用相談では,病状の改善を前提とする。
3 就労準備支援では,就労先との面接で病名を開示しないよう助言する。
4 ひきこもりの相談支援では,医療を提供することから始める。
5 施設開設の準備会の役員に,地域組織の代表の参加を依頼する。

 

 

 

★解答5
★★解説★★

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題1)
次の事例を読んで,問題49から問題51までについて答えなさい。

〔事 例〕
 Kさん(26歳,女性)は大学卒業後Y社に就職した。配属された部署は残業が多く忙しい職場であった。直属のL上司はKさんを熱心に指導した。生真面目なKさんは,L上司の期待に応えようと,自宅に仕事を持ち帰って仕上げるように心がけた。そのため,仕事が頭から離れず,寝てもすぐに目が覚め,食事も砂を噛んでいるように
なっていった。体調の悪さを自覚したKさんは,社内報に掲載されていたY社が契約している従業員支援プログラム(EAP)機関のことを思い出し,相談に行った。そこで. Kさんは担当のM精神保健福祉士に,「他の社員に迷惑が掛かるから休めない」「眠れなくてつらい」「このまま消えたい」と涙ながらに訴えた。M精神保健福祉士は,「よくここまで耐えてこられましたね」とねぎらった上で,次のように提案した。(問題49)

 数日後, KさんはZ精神科病院を受診し,うつ病と診断され入院することとなった,1か月を経過した頃. Kさんは面会に来たM精神保健福祉士へ,「主治医が退院を許可してくれない。休んでしまった分,早く穴埋めをしたいのに」と訴えた。面会の1週間後, M精神保健福祉士は,主治医とKさんとL上司とで退院について協議した。
そこで. M精神保健福祉士は次のことを提案した。(問題50)

 後日,入院中であったKさんは,精神科デイケアを体験利用した。そこでは自分と同じような状況にある利用者と交流して,焦っているのは自分だけではないと感じた。
退院後,精神科デイケアを利用し始めた。3か月後,M精神保健福祉士は,デイケアスタッフ,主治医, L上司, Kさんと仕事に関して話し合った。従業員に業務負荷を強く感じさせる労働環境の改善も必要だと, L上司も考えるようになった。
 Kさんは負荷の少ない配慮された環境で仕事を再開した。それから数か月たった頃,M精神保健福祉士は労働環境の改善が必要と考え, L上司に[働き方を考える研修会]

の実施を提案した。そこで. Kさんは体験談を語った。(問題51)
研修会の後,KさんはM精神保健福祉士に,「初めは,今までのように働けない自分を弱い人間だと感じていた。でも,同じ病の人と出会い,体が壊れるまで働くのは個人にとっても会社にとっても良く。ないと,今は思う」と語った。

★問題49後で追加

問題 50 
次のうち,この時点でM精神保健福祉士が提案した内容として,適切なものを1つ選びなさい。

1「職場適応訓練制度を利用してはどうでしょうか」
2「就労定着支援事業を利用してはどうでしょうか」
3「リワークプログラムを利用してはどうでしょうか」
4「ストレスチェックを受けてはどうでしょうか」
5「職業評価を受けてはどうでしょうか」

★解答3
★★解説★★

問題 51 
次のうち,この場面において. M精神保健福祉士が果たした役割として。適切なものを1つ選びなさい。

1 スーパーバイザー
2 アドボケーター
3 エバリュエーター
4 メディエーター
5 ファシリデーター

 

 

 

★解答4
★★解説★★

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題2)
次の事例を読んで,問題52から問題54までについて答えなさい。

〔事 例〕
P市のAスクールソーシャルワーカー(精神保健福祉士)は. u小学校の教頭から5年生のBさん(11 歳女性)と面談してほしいと依頼を受けた。教頭の話によると。
Bさんは1年前に両親が離婚し,・3か月前に母親と共にP市に転入して二人で暮らしている。生活費等は父親が送金しているようである。U小学校に通い始めたものの遅刻や欠席が目立ち忘れ物も多く,登校しても表情は乏しくほとんど一人で過ごしている。心配した担任が母親に連絡を取ったところ,話のつじつまが合わず,周囲に悪い
人たちがいて危ないと訴えていたという。Aスクールソーシャルワーカーが面接した際, Bさんはうつむいて黙り続けていたが,徐々に,「優しかったお母さんが変わってしまった。暗い顔してすごくつらそう。突然怖い顔して外に出るなと言ったり,夜中に壁に向かって何かをずっと言ったりしてすごく怖い」と話し,「私が何かいけない
ことしたのかな」と泣きじゃくった。(問題52)

 AスクールソーシャルワーカーはBさんの意向を確認した上で. P市を管轄する保健所のC精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)に相談し. Bさんと母親への支援の協力を依頼した。C精神保健福祉相談員は, Bさんの母親に精神疾患が疑われることから,医療・教育・行政機関が連携した支援チームをつくり,訪問による支援を開始し
た。

 母親は支援チームのスタッフが訪ねても,初めのうちは玄関を開けてくれなかったが,訪問を繰り返すうちに顔を出すようになった。母親の話は脈絡のないことも多かったが. 3年前に元夫に連れられて精神科を受診するようになったが,数か月前から通院をやめていたことが分かった。その後,母親は治療を再開し。訪問看護が行われた。この間,並行してBさんへの支援も行われ. Bさんは毎日登校できるようになった。(問題53)

 中学校に進学すると. BさんはC精神保健福祉相談員の紹介で精神障害のある親と暮らす子どもが集う会に参加し始めた。そして,「集う会では学校の友達に言えない
ことも話せる」とBさんが笑顔で話す様子もみられるようになった。(問題54)

★問題52後で追加

問題 53 
次のうち,支援チームが活用したBさんに対する支援として,適切なものを1つ選びなさい。

I 児童発達支援センターにおける心理的サポート
2 U小学校におけるTEACCHプログラムの導入
3 保健所における精神障害を理解するための心理教育の実施
4 医療機関における内観療法による治療的アプローチ
5 放課後等デイサービスにおける交流の機会の提供

 

 

 

★解答25
★★解説★★

問題 54 
次のうち,この時の話からBさんがこの会に参加することで得られていることとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 自分も誰かの役に立っているという自己肯定感
2 母親とうまく付き合っていくコツを学べた達成感
3 これからなりたい自分をイメージできる充足感
4 同じ経験をしている人がいるという安心感
5 他の人たちと一緒に何かできるという期待感

 

 

 

★解答4
★★解説★★

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題3)
次の事例を読んで,問題55から問題57までについて答えなさい。

〔事 例〕
 Q市の地城若者サポートステーション(以下,「Qステーション」という。)で働くD相談員(精神保健福祉士)のところへ,抑うつ傾向にあるEさん(32 歳女性)の母親が,娘の将来を案じ相談に訪れた。話を聴くと, Eさんは1年間の浪人生活の後に大,学へ進学した。卒業後は,希望する職業はなく有期雇用の採用であった。デザイン会社、
I T企業,不動産会社などを転々として働いたが,この半年間はあまり外出もせず,自宅で過ごす日々が続いている。

 D相談員は,母親を通じEさんから了解を得て自宅を訪問した。数回の訪問の中で,Eさんから,「卒業後はリーマン・ショックによる就職難」「そして,結局有期雇用」「資格を取っても意味がなかった」といった傷ついた自尊心などが語られた。同世代のD相談員は. Eさんの話に共感し,「厳しい環境の中でも働けてきたこと」「働きなが
ら資格を取り,様々な業種でキャリアを積んできたこと」「社会とつながろうとする気持ちがあったこと」などといったメッセージを返した。(問題55)

 その後, EさんはQステーションを訪れるようになり,再び就職してみたいと考え始め,「無理しない程度で,若い人たちと会えるような職場があれば」とD相談員に話した。D相談員は自分の出身大学に隣接した,学生に人気があるカフェで求人が出ていたことを思い出し, Eさんの自宅から近いことや土日が休みであることなど, Eさんの希望とも合うことから,求人面接にチャレンジしてみるよう話した。(問題56)

 その後. Eさんは無事に採用され,時には気分が落ち込むこともあったものの, D相談員との面談などにより支えられ. 1年以上働き続けている。D相談員は,「働くことの息苦しさや困難さがあってもどうにかやってきたのですから,ここまでのことを誰かに伝えてみませんか」とEさんに提案してみた。「自分の体験が役に立つのなら,
挑戦してみようかな」とEさんは話した。そこでD相談員は,このカフェを時々利用している自分のゼミの指導教員を訪ね, Eさんと大学生との交流ができないか相談した。(問題57)

問題 55 
次のうち,この時にD相談員が用いた面接技法として,正しいものを1つ選びなさい。

1 コーピング
2 モデリング
3 シェイピング
4 シェアリング
5 リフレーミング

 

 

 

★解答5
★★解説★★

問題 56 
次の記述のうち, Eさんに求人面接を受けるように促したD相談員の意図として,適切なものを1つ選びなさい。

1 Eさんに労働の意味を理解してもらうため。
2 Eさんの働く意欲を喚起するため。
3 Eさんが人を相手にした職場で働けるかどうかを判断するため。
4 Eさんに自分の可能性に気付いてもらうため。
5 Eさんとカフェを経営する事業所との関係を深めてもらうため。

 

 

★解答4
★★解説★★

問題 57 
次のうち. D相談員がEさんに対する一連の支援の中で意識して取り組んだものとして,適切なものを1つ選びなさい。

1 機能的アプローチ
2 エンパワメントアプローチ
3 エコロジカルアプローチ
4 問題解決アプローチ
5 ユニタリーアプローチ

 

 

 

 

★解答
★★解説★★

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題4)
次の事例を読んで,問題58から問題60までについて答えなさい。
〔事 例〕
 精神障害者雇用トータルサポーターのFさん(精神保健福祉士)は,ある日,従業員1,000名超の食品製造会社であるV社の人事課長の訪問を受けた。話を聞くと,障害者法定雇用率の達成には7名足りず,新たに法定雇用率の算定が見直されたこともあり,現在雇用していない精神障害者も雇用することで達成したいとのことであった。
そして,障害者や高齢者や外国人など様々な従業員が活躍することで多様性のある企業として発展していきたいと話した。そこでV社としては,まず精神障害者の雇用に重点的に取り組みたいと考え,何から始めればよいか教えてほしいとのことであった。(問題58)

 半年後, V社が精神障害者雇用を進める中で人事課長からFさんに相談があった。話を聞くと,新たに雇用した精神障害者のGさん(40 歳,女性)が,仕事で小さなミスが続いた後に出社できなくなり,退職を申し出たとのことであった。対応を依頼されたFさんはV社を訪問し,相談室でGさんと会った。Gさんは緊張した表情を見せ
ながら,自分は会社の役に立っていないこと,仕事に自信がなくなったこと,会社に迷惑を掛けるから辞めたいことを小声で話した。Fさんは面接の中で、 Gさんは無遅刻・無欠勤であったこと,部署では昼食弁当の注文係を自らやっていたことを引き出した。また、 Fさんの問いかけに対してGさんは,来月には父親が定年退職なので,
自分が無職になった後の生活が不安であることなどを語った。(問題59)

 そこで,Fさんの提案で,。訪問型職場適応援助者を活用することとし. H職場適応援助者(精神保健福祉士)がGさんの支援に入った。(問題60)

 1か月後にFさんがV社を訪れると,Gさんは笑顔で仕事をしており,人事課長も喜んでいた。Fさんの援助もあり,人事課長は,「障害者の雇用継続に取り組むことで,従業員全体の退職者数も減り,社の雰囲気が変わり,働きやすい職場になった」と笑顔で話してくれた。

★★問題57後で追加

問題 58 
次の記述のうち,この時にFさんが提案したこととして,適切なものを2つ選びなさい。

1 求職登録者のうち. V社で働けそうな精神障害者をFさんが選定する。
2 V社の障害者雇用の意義を「社会的包摂の実現」とし,社内で共有する。
3 FさんがV社を訪問し,作業内容や職場環境を把握する。
4 V社の近くに就労継続支援B型事業所を設立し,障害者雇用を進める。
5 診療報酬明細書(レセプト)を調べて,該当する社員に障害者手帳の所持を照会す
 る。

 

 

 

★解答23
★★解説★★

問題 59 
次のうち. Fさんが活用した面接法として,適切なものを1つ選びなさい。

1 指示的面接
2 深層面接
3 生活場面面接
4 動機づけ面接
5 構造化面接

 

 

 

 

★解答4
★★解説★★

問題 60 
次の記述のうち,この時のH職場適応援助者が行った支援として,適切なものを2つ選びなさい。

I Gさんがミスをした作業の課題分析を行い,手順書を作成する。
2 昼食弁当の注文係を他の職員に担当してもらい. Gさんの負担を減らす。
3 Gさんの優れている点を伝えてもらうよう上司に依頼する。
4 Gさんの経済的不安を解消するために,障害年金の申請準備をする。
5 作業能力の低い人も働けるように,障害者専用の職務を作成する。

 

 

 

★解答13
★★解説★★

【専門科目】

精神疾患とその治療(1-10)

精神保健の課題と支援(11-20)

精神保健福祉相談援助の基盤(21-35)

精神保健福祉の理論と相談援助の展開(36-60)

精神保健福祉に関する制度とサービス(61-72)

精神障害者の生活支援システム(73-80)

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