第106回看護師国家試験問題解説と解答速報 問題91-問題100
第106回看護師国家試験午前
問題91-問題100までの解説です。
随時精査し、解説の精度も上げてまいります。時間を置いて再度ご確認下さい。
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(53歳、男檻、会社員)は、1週前から倦怠感が強く、尿が濃くなり、限の
黄染もみられたため、近くの医療機関を受診し黄疸と診断された。総合病院の消化器
内科を紹介され受診した。時々、便か黒いことはあったが、腹痛はなかった。既往歴
に特記すべきことはない。来院時のバイタルサインは、体温36.8 ℃、脈拍68/分、
血圧134/82 mmHgであった。 血液検査データは、アルブミン4.2g/dL、AST〈GOT〉
69IU/U、ALT〈GPT〉72IU/L、総ビリルビン14.6mg/dL、直接ビリルビン12.5
mg/dL、アミラーゼ45 lU/L、Fe27μg/dL、尿素窒素16.5mg/dL、クレアチニン
0.78mg/dL、白血球9.20O/μL、Hb11.2g/dL、血小板23万/μL、CRP2.8mg/dL
であった。
問題91
Aさんのアセスメントで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.脱水がある。
2.閉塞性黄疸である。
3.膵炎を発症している。
4.急性腎不全を発症している。
5.鉄欠乏性貧血の可能性がある。
正解は、 25と 考えます。
問題92
服部造影CTにて 膵頭部癌が疑われ、内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉が行
われ、膵液細胞診と膵管擦過細胞診とが行われた。また、内視鏡的経鼻胆道ドレナ
ージ〈ENBD〉か行われ、ドレナージチューブが留置された。処置18時間、チュ
ーブからの排液は良好で、腹痛はなく、Aさんはチューブが固定されている鼻翼の
違和感を訴えている。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍76/分、血圧
12S/80 mmHgであった。血液検査データは、総ビリルビン11.2mg/dL、直接ビ
リルビン8.2mg/dL、アミラーゼ96 lU/L、白血球9,800/μL、CRP3.5mg/dLで
あった。
このときのAさんへの看護で正しいのはどれか。
1.禁食が続くことを伝える。
2.ベッド上安静か必要であることを伝える。
3.鼻翼にドレナージチューブか接触していないか確認する。
4.ドレナージチューブを持続吸引器に接続する準備をする。
正解は、 3と 考えます。
問題93
細胞診の結果、クラスVで膵頭部癌と診断された。上部消化管内視鏡検査で十二
指腸に出血を伴う膵癌の浸潤を認め、円切除を伴う膵頭十二指腸切除術が行われた。
術後、中心静脈栄養法〈IVH〉を行ったかインスリンの投与は必要ないと判断さ
れた。経過は良好であり、食事が開始された。
このときのAさんに対する説明で適切なのはどれか。
1.便秘が起こりやすい。
2.脂質の制限は不要である。
3.カロリー制限が必要となる。
4.ダンピング症状が起こりやすい。
正解は、 4と 考えます。
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(25歳、男性)は、オートバイの単独事故による交通外傷で救急病院に入院
した。外傷部位は左上下肢で、左脛骨骨折に対しては長下岐ギプス固定をした。左前
腕部は不全切断で、再接着術が行われた。
問題94
入院後3 日、左足趾のしびれと足背の疼痛を訴えた。
看護師の観察で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.膝窩動脈を触知する。
2.足背の皮膚色を観察する。
3.足趾の屈伸運動か可能か確認する。
4.Volkmann〈フォルクマン〉拘縮の有無を確認する。
5.ギプスを数cmカットして浮腫の有無を確認する。
正解は、 23と 考えます。
問題95
入院後6 日、左前腕祁の接着部から末梢側か壊死し、前腕切断術が行われた。
術後4日、Aさんは幻肢痛を訴えた。
看護師の対応で適切なのはどれか。
1. 切断端に弾力包帯を巻く。
2.切断端のマッサージを行う。
3.肘関節を屈曲したままにする。
4.鎮痛薬では幻肢痛を軽減できないことを脱明する。
正解は、 4と 考えます。
問題96
下肢は長下肢ギプスから膝蓋腱支持ギプスに変更され、左上肢は義肢か装着され
て自宅へ退院することになった。
Aさんに対する退院指導で適切なのはどれか。
1.外出を控えるように指導する。
2.左前腕部に意識を集中しないように説明する。
3.義肢を装着して動作訓練を計画的に進めるよう指導する。
4.受傷前と同じ日常生活動作〈ADL〉ができることを目標に指導する。
正解は、 3と 考えます。
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(71歳、女性)は、要介護1で、ベッドからの立ち上がりや入沿などに一部
介助を必要とするか、歩行器で室内を移動できる。失禁することかあるため失禁用の
パッドを装着している。Aさんは介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利
用している。入所した日の夕方から、水様便と嘔吐とがみられ、感染性胃腸炎が疑わ
れてトイレ付きの個室に移動した。
問題97
感染症の拡大を予防する方法で適切なのはどれか。
1.使い捨ての食滞に変える。
2.汚物の付着した衣類は焼却処分する。
3.排泄介助を行う看護師はガウンを装着する。
4.Aさんの手指を速乾性擦式の手指消毒薬で消毒する。
5.Aさんが触れた歩行器を80%エタノールで清拭する。
正解は、 3と 考えます。
問題98
A さんは’下痢と嘔吐の症状か続き、発症当日の夜から、集中力の低下と頻脈とが
みられた。口渇はない。翌朝は症状が軽減したものの、午後になり見当識陣害も現れた。
Aさんに起きている状態として最も書えられるのはどれか。
1.脱水
2.硬膜下血腫
3.認知症の中核症状
4.隔離による拘禁症状
正解は、 1と 考えます。
問題99
発症から2 日目の午後、Aさんの仙骨部に直径2 cm程度のステージⅠの褥瘡か
出現した。嘔吐は消失したが下痢が続き、2~5時間ごとにトイレを使用している。
この時点の褥瘡に対する看護で最も優先されるのはどれか。
1.壊死組織の除去
2.エアマットレスの使用
3,撥水性の高いクリームの塗布
4.亜鉛入りの栄養補助食品の摂取
正解は、 3と 考えます。
次の文を読み100~102 の問いに答えよ。
A君(2か月、男児)は、1か月児健康診査で尿道下裂の疑いを指摘され、小児科を
受診した。検査の結果、遠位型尿道下裂と診断された。主治医から母親に対し、体重
の増加を待ち1歳前後で尿道形成術を行う必要性について説明があった。母親から看
護師に対し「手術を受けるまでの間、どう過ごしたらよいですか」と質問かあった。
問題100
看護師の説明で適切なのはどれか。
1.「尿量を計測してください」
2.「手術まで外来の受診はありません」
3.「予防接種の時期は主治医と相談してください」
4.「オムツを交換するたびに尿道□を消毒してください」
正解は、 3と 考えます。
問題101
A君は1歳3か月になり、尿道形成術を行うために入院した。手術当日、点滴静
脈内注射による持続点滴と尿道カテーテルが挿人された状態で帰室した。創部の陰
茎全体はガーゼとフィルムドレッシング材で保護されていた。手術翌日、ガーゼに
茶褐色の血液が付着していた。創部が排便で汚染されており、ガーゼを外すと創部
に軽度腫脹がみられているが膿の付者はない。尿道カテーテルの周囲から尿が漏れ
ていた。A君は「ママ」と言い不機嫌に泣いている。体温37.O℃、呼吸数38/分、
脈拍120/分、血圧100/58 mmHgであった。
この時点のA君の状態として最も可能性か高いのはどれか。
1.創部痛はない。
2.出血が続いている。
3.創部の感染を起こしている。
4.尿道カテーテルが閉塞している。
正解は、 4と 考えます。
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頑張って、最速で解答解説アップします。宜しくお願いします。