第19回精神保健福祉士国家試験問題1

第19回介護福祉士国家試験問題解説

問題1
平成「27年版自殺対策白書」(内閣府)に基づく自殺に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 自殺死亡率は米国、英国と比べて低い。

2 自殺者数は40歳代から60歳代の男性で全体の4割近くを占める。

3 自殺者数は20歳から39最までの死因の第2位である。

4 自殺者数でみると自殺の原因・動機として経済・生活問題が最も多い。

5 自殺数では1998年(平成10年)から2014(平成26年)まで年間3万人を超えている。

◆解答解説 1月28日 19時40分更新済み

皆さま、『第18回精神保健福祉士国家試験』本当に、本当に、本当に、御疲れ様でした!

御仕事と両立しての受験のかた、直前まで御家庭の用事に追われ、睡眠不足の日々と闘い
ながらの受験のかた、どなたも本当に大変だったこととおもいます。

さまざまなご事情で御仕事から、ひととき離れての受験のかたもおいででしょう。御体調と
相談しながら、学習を続けたかた、御家族の介護を続けながらの受験となったかたもきっと
おられることと存じます。皆さまの日々の御努力が、大きく、実を結びますように!!!

御住まいの地域によっては、昨夜は一晩中続く強風と怖い物音に、よく眠れず朝を迎えた
受験生さんもたくさんおいででしょう。

大雪・強風などで、会場までの道のりも、御苦労があったこととおもいます。

本当に、御疲れ様でした。無事に帰宅され、すこし御疲れが和らぎましたなら、当サイト
『解答速報・プチ解説』にも、ぜひ、御目通しくださいね。

皆さまの、ナイスファイトに敬意を表しつつ、難しかった問題、気になる問題などなど、
御一緒にゆっくりと振り返らせていただければ幸いです。

後に続く後輩受験生さんのために、ぜひ、『解答番号』および『難易度アンケート』にも
御協力くださいますよう御願い申し上げます。

それでは、つたない文章でございますが、皆さまどうぞ宜しく御付き合い下さいませ。

① 【精神疾患とその治療】

その昔、むかし?の、旧カリキュラムを踏襲しているとされるのが、『精神疾患とその治療』
ですね。

基礎的な精神疾患をしっかりと理解した受験生さんは、どなたも【先制点】をあげられたと
おもいます。

特に近年の出題傾向として、統合失調症、双極性感情障害、知的障害、アルコール依存症、
認知症などの登場がみられます。

どの精神科医療機関においても、おそらく、多くの入院患者さんがおられるとおもわれる
代表的な疾患となりますので、取りこぼしなく得点につなげてゆきたいところでしょう。

また、各種疾患の治療への導入支援、再発予防のための支援、退院に向けての支援、それに
伴う、『人権擁護』などもしっかりおさえておくことが、貴重な得点源になりそうです。

問題1

『平成27年版自殺対策白書』(内閣府)に基く自殺に関する次の記述のうち、
正しいものを1つ選びなさい。

正解は、2と、いたしました。

男性では、40代から、70代までの自殺者が多く占め、中高年齢者に多いとされます。

また、自殺の動機の統計では、明らかにされているものとして、いちばん多いのは
『健康問題』とされ、2位の経済・生活問題の、約3倍となっています。

諸外国との比較では、2009年資料では、リトアニア、韓国、ベルラーシ、ロシア、
ハンガリーなどが、自殺率が高く、 わが国は、6番目とされます。

◆  以下は、厚生労働省資料より 抜粋いたしました。御確認くださいませ。

⑴ 警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移

警察庁の自殺統計原票を集計した結果(以下「自殺統計」という。)によれば(第1-1
図)、我が国の自殺者数は、平成10年以降、14年連続して3万人を超える状態が続いてい
たが、24年に15年ぶりに3万人を下回った。27年は2万4,025人と4年連続で3万人を下
回った。

自殺者数は、昭和58年及び61年に2万5千人を超えたものの、平成3年には2万1,084
人まで減少し、その後2万人台前半で推移していた。しかし、10年に9年の2万4,391人
から8,472人(34.7%)増加して3万2,863人となり、その後、15年には統計を取り始めた
昭和53年以降で最多の3万4,427人となった。

16年は減少し、21年まで横ばいで推移した後、22年以降は減少を続けており、27年は前
述のとおり2万4,025人で前年に比べ1,402人(5.5%)減少し、急増前の9年以来の水準と
なった。

◆   すこし読みにくくて申し訳ないのですが、同じく厚労省資料より年代別死因を抜粋
    いたしました。

10~14歳悪性新生物101 1.8 20.2 自   殺100 1.8 20.0 不慮の事故85 1.5 17.0

15~19歳自   殺434 7.3 36.0 不慮の事故312 5.3 25.9 悪性新生物141 2.4 11.7

20~24歳自   殺1,178 19.7 50.8 不慮の事故382 6.4 16.5 悪性新生物175 2.9 7.5

25~29歳自   殺1,423 22.0 49.5 不慮の事故388 6.0 13.5 悪性新生物325 5.0 11.3

30~34歳自   殺1,520 20.9 39.0 悪性新生物698 9.6 17.9 不慮の事故413 5.7 10.6

35~39歳自   殺1,762 20.7 30.0 悪性新生物1,392 16.4 23.7 心 疾 患551 6.5 9.4

40~44歳悪性新生物2,901 30.1 28.8 自   殺2,042 21.2 20.3 心 疾 患1,219 12.6 12.1

45~49歳悪性新生物4,683 55.2 34.1 自   殺2,046 24.1 14.9 心 疾 患1,719 20.3 12.5

50~54歳悪性新生物7,760 100.9 39.1 心 疾 患2,562 33.3 12.9 自   殺2,015 26.2 10.2

55~59歳悪性新生物13,851 182.7 45.7 心 疾 患3,689 48.7 12.2 脳血管疾患2,249 29.7 7.4

60~64歳悪性新生物27,860 312.3 48.6 心 疾 患7,133 80.0 12.4 脳血管疾患3,912 43.9 6.8

 

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