看護師国家試験 解説(午前問題116~120)
第105回看護師国家試験 解説 午前問題
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次の文を読み116の問いに答えよ。
Aさん(42歳、女性)は、 2年前に筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉の確定診断を受けた。夫(50 歳)と長女(16 歳)と自宅で過ごしている。Aさんは「なるべく口から食べるようにしたい」と話し、食事と併せて胃瘻から栄養剤の注入を行っている。要介護2の認定を受け、訪問看護および訪問介護を利用している。食事の介助を行う夫から、訪問看護師に「介助の方法が良くないのか、妻はうまく飲み込めていません」と相談の電話があった。
午前問題116 【解答割れ問題】
6か月後、Aさんは呼吸障害と嚥下障害とが進行し、気管切開による人工呼吸療法を開始するために入院した。
退院に向けて病棟看護師が行う家族への気管内吸引の説明として最も適切なのはどれか。
1. 夜問に定期的な吸引を行う。
2. 就寝前に体位ドレナージを行う。
3. 気道内圧が低下したら吸引する。
4. 吸引時は気管カニューレのカフ圧を上げる。
解答・解説
正解は、4と、かんがえます
この問題も、各社、正解が分かれていますので、受験生さんも気になるところとおもいます。
この1問が、運命を・・・そんな受験生さんも、おいでのことでしょう。御一緒に、4つの選択肢を、1つづつ確認していただければ幸いです。
Aさんは、病状が進行して、気管切開と行い、御自宅で人工呼吸器を利用することになったのですね。
退院にあたっては、御家族にも、人工呼吸療法について学んでいただき、また、気管内吸引の手技も覚えていただくことになります。
吸引は、時間を決めて定期的に行うものではありません。必要なときに、適宜行わなければならないのですね。 よって、1は、却下に。
体位ドレナージとは、わかりやすく申せば、痰の排出を良くするための姿勢をとることですね。
痰の排出を促すのであれば、夜間ではなく、日中のほうが適しています。夜間では睡眠を妨げることにもなりかねませんし、なにより、危険ですよね。よって、2も、却下に。
人工呼吸器は、患者さんの安全のために、さまざまなアラーム設定を行います。気道内圧もその1つで、上限、下限を設定するのですね。
気道内圧の低下は、人工呼吸器の回路がはずれている可能性もあります。通常は設定してあるアラームが鳴って、介護者などに知らせることになります。
下限を下回っているため、アラームということは、患者さんには、酸素が十分にいきわたっていないことになりますよね。これは、死に直結することさえあります。よって、3も、却下に。
カフ圧が低下していると、気道壁とカフの間に、すきまができてしまい、カフの上部にたまった、分泌物が気管に流入してしまうおそれがあります。
やや高めの圧にあらかじめ設定しておくことで、接続をはずすときに空気が漏出しても適切な圧を保つことができます。
そのため、吸引を行う際には、通常よりもやや高めに、カフ圧を調整するのですね。
以上を、選択肢4を、選んだ理由としました。皆さまは、いかが思われますか??
午前問題117
Aさんは要介護5に区分が変更され、自宅で療養通所介護を利用することになった。退院後1か月、Aさんは療養通所介護の看護師に「ゆっくりお風呂に入ってみたい」と文字盤を使って話した。入浴を開始するにあたり、看護師と介護職員との間でカンファレンスを行うことになった。
検討する内容として優先順位が高いのはどれか。
1. 夫の介護負担
2. 座位の保持能力
3. 緊急時の対応方法
4. 入浴後の人工呼吸器の回路交換の方法
5. 入浴時の関節可動域〈ROM〉訓練の実施
解答・解説
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
Aさん(50 歳、女性)は、子宮類癌の終末期で入院し緩和ヶア治療を行っている。倦怠感は強いが食事は摂れている。麻薬を使用し疼痛のコントロールはできており、ふらつきはあるがトイレ歩行はできる。医師からは余命2か月と告知されており、退院して自宅で最期を迎えたいと希望している。主な介護者となる夫は58歳で、5年前の脳梗塞の後遺症で不全麻庫がある。経済的には安定している。子どもはいない。
午前問題118
病棟看護師はAさんと夫とを交えてカンファレンスを行った。夫は「妻は体力がとても落ちて、見ているのがつらいです。病気が進行すると動けなくなると聞きました。私は介護に自信がありません」と不安を訴えた。
Aさんと夫への今後の不安に対する対応として最も適切なのはどれか。
1. 生活保護の手続きをするよう促す。
2. 要介護認定の申請手続きをするよう促す。
3. 家事をしてくれる人を雇用するよう促す。
4. 訪問リハビリテーションの利用を勧める。
解答・解説
午前問題119
看護師が退院に向けて最も連携すべき職種はどれか。
1. 理学療法士
2. 管理栄養士
3. 介護支援専門員
4. 保健所の保健師
解答・解説
午前問題120
退院後1か月。訪問看護ステーションの看護師が訪問した際、夫から「妻は痛みで苦しんでいる様子はない。 トイレと食事以外は眠っていることが多く、このまま死んでしまうのでしょうか。家で看取ることができるか不安です」と相談を受けた。夫への支援で最も適切なのはどれか。
1. 夫に頑張るよう励ます。
2. 病院に入院するよう提案する。
3. 麻薬の量を増やすことを提案する。
4. Aさんが希望する看取りの場について再度話し合う。
解答・解説
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