第31回介護福祉士試験問題 解答解説 問題61-68 介護過程

午前問題

第31回介護福祉士国家試験問題61-68

介護過程

第31回介護福祉士国家試験問題無料解答解説

 

★【問題61】

介護過程の目的に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者の自立を支援する。

2 画一的に介護を実践する。

3 介護福祉職の尊厳を保持する。

4 家族介護者の自己実現を図る。

5 経験則に基づいて介護を実践する。

 

 

 

 

問題61★★★解答1

解説

皆さまが、御仕事のシーンで行なっておられる、さまざまなプロセス。

それらこそが、介護課程ととらえれば、1点追加の、好チャンスでしたね。

さあ!! あと、7問!!

★【問題62】

利用者の情報収集における留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 生活歴は、介護福祉職の主観的判断を優先する。

2 生活機能は、他職種からの情報も活用する。

3 発言内容は、介護福祉職の解釈を加える。

4 経済状況は、近隣住民の情報から推測する。

5 心身機能は、利用者への聞き取りによって判断する。

 

 

 

 

問題62★★★解答2

解説

利用者さんを中心にした、

チームで働く、醍醐味でもありましょう。

★【問題63】

生活課題の優先順位を決定する上で、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者が要望する頻度の多いものから決定する。

2 介護福祉職が評価しやすいものから決定する。

3 家族の負担が大きく軽減するものから決定する。

4 緊急性が高いものから決定する。

5 課題に取り組む準備期間が短いものから決定する。

 

 

 

 

問題63★★★解答4

解説

あわてて、読み間違いしちゃった・・・

そんな受験生さん、おられないでしょうか??

緊急性の高さについては、もちろん、チーム内における専門的な

カンファレンスなどを経て決定と考えれば、ここは、おちついて、

設問4を、選んでいただきたいところでした。

★【問題64】

介護計画を実施するときの留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 介護計画の遂行自体を目的にする。

2 実施内容は個々の介護福祉職に任せる。

3 介護福祉職の満足度を基に継続を判断する。

4 介護計画の変更内容の説明は省略する。

5 利用者の反応や変化を観察する。

 

 

 

 

問題64★★★解答5

解説

もんだい 64

ここは、満場一致で、設問5に、ズバリ賞!! ですね。

★【問題65】

Gさん(79歳、男性)は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入
居している。短期目標を「なじみの店で買物ができる(2か月)」として、月3回の買
物を計画し実施した。初回は順調であったが, 2回目にレジで後ろに並ぶ人から、
「遅い、早くして」と言われて. H介護福祉職が支払った。GさんはH介護福祉職に、
「ほしい物を選んでも、自分で支払わないと買った気にならん」と言い、その後、楽
しみにしていた買物に行かなくなった。

I C F (International Classification of Functioning, Disability and Health : 国際
生活機能分類)の視点に基づいて介護計画の内容を見直すにあたり、最も配慮すべ
き構成要素を1つ選びなさい。

1 身体構造

2 個人因子

3 心身機能

4 環境因子

5 活動

 

 

 

 

 

問題65★★★解答4

解説

ICFにおける、『環境因子』とは・・・

支援機器や、住宅などの、物的環境。

家族や、介護者、そして、社会の意識や態度などの、人的環境。

さらには、

法制度や、行政、各種のサービスなどといった、制度的環境。

これらをふくむ、非常に、はばひろいものを意味します。

 

次の事例を読んで、問題66,問題67について答えなさい。
〔事例〕
Jさん(71歳、男性)は20歳から造園業を営んでいた。2か月前に脚立から転落し
て、右大腿骨頚部骨折(femoral neck fracture)で入院した。骨折部位は順調に回復し、
下肢機能訓練により杖歩行も可能であると診断されている。しかし、訓練への参加は
消極的であり、入院中は車いすで過ごしていた。退院後は自宅で過ごしたいという希
望から、下肢筋力に対する機能訓練で5日前に介護老人保健施設に入所した。
入所後のJさんは、日中のほとんどをベッド上でテレビを見て過ごしている。排泄
に関する移乗を依頼する以外に職員に話しかけることはなく、食事をしていても他者
との会話はみられない。Jさんの表情が穏やかなときに歩行訓練に参加を促すが、
「ああ、うん…」と言うだけで訓練に参加していない。
面会に来た妻によると、Jさんは、「施設で訓練しても歩けるようになるはずはな
い」と話していたということだった。また、妻は、「仕事が大好きで、仕事ができない
ことに相当落ち込んでいるようだ」と話した。

★【問題66】

Jさんに対する長期目標の方向性として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 病院で機能訓練をすること

2 施設での生活に慣れること

3 造園業に再び携わること

4 話し相手を見つけること

5 新しい趣味を見つけること

 

 

 

 

問題66★★★解答3

解説

設問3の、文章がもやもやする。

そんな受験生さんも、たくさんおられるかもしれないですね。

たしかに。

ちょっと誤解をまねく表現ですが。

杖歩行への回復が可能であること。

Jさんの生きがいともいえるのが、造園業経営であること。

造園業のお仕事が大好きであること。

ここは、やはり、設問3を 選択で。

経営者であることから、100パーセント、今までどおりではなくても、

職場復帰は可能とも、おもわれます。

長年の御経験からつちかった、たくさんの知識を後輩に伝えることも

じゅうぶん可能ですよね。

さまざまなパターンでの、職場復帰を模索する価値、じゅうぶんにあり!

とかんがえます。

 

★【問題67】

在宅復帰を目指すJさんに対する短期目標を、「外出することができる(1週間)」とした。
短期目標に基づく支援内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 車いすで20~30分過ごしてもらう。

2 歩行器の使用を促す。

3 下肢を1日1回外転する。

4 トイレへの移乗訓練を行う。

5 骨折部位の回復を確認する。

 

 

 

 

 

 

問題67★★★解答2

解説

骨折部位の回復は順調であり、下肢訓練により、杖歩行も可能と、

医師は診断しています。

歩行杖とひとくちにいっても、実は、さまざまなタイプがあることは

皆さまも、御存知のとおりですね。

いきなり、1本杖でなくてもだいじょうぶ。

老健における、リハビリテーション計画に基き、まずは、車椅子から、

『歩行器』を利用した、歩行訓練への参加が、のぞまれるところです。

【問題68】

Kさん(82歳、女性)は、身寄りがなく自宅で一人暮らしをしている。週1
回利用している通所介護(デイサービス)で送迎を担当しているL介護福祉職は,
Kさんから、「この間、いつもより膝の痛みが強くなって玄関で立てなくなった。
ちょうど民生委員さんが来てくれて、一緒に受診して痛みは治まったの。医師から
膝は痛むことがあるが生活に支障はないと言われたけど、いつまでこの家にいられ
るかしら」と打ち明けられた。その日の夕方、自宅へ送った時にKさんは、「施設の
生活はにぎやかで、さぞ楽しいでしょうね」と話して、涙ぐんだ。発言を受けて、
その場で本人の同意を取り、翌日、事業所内のカンファレンス(conference)が行われた。
L介護福祉職が話す内容として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。

1 膝の痛みがなくならない理由

2 身寄りがないこと

3 施設に入所するタイミング

4 玄関で活用できる福祉用具

5 在宅生活の継続への不安

 

 

 

 

 

 

問題68★★★解答5

解説

現在、デイサービスの利用は、週に1回の Kさん。

身寄りはなく、1人暮らしで、突発的な、膝の痛みが出現することがあります。

友人関係、膝の痛みの理由、心身の状況、要介護度、理解力、他のサービスの利用や、

経済状況などは、問題の文章からは読み取れません。

いつまでこの家に・・・

施設の生活はにぎやかで・・・

という発言から、在宅生活の継続への不安は推察できると、かんがえてよいでしょう。

おもいを上手に言葉にできないことも、ありますよね。

言葉よりさきに、なみだが出てしまうことだってありますよね。

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