精神保健の課題と支援(11-20) 第20回精神保健福祉士国家試験問題解説

精神保健の課題と支援(11-20) 第20回精神保健福祉士国家試験問題解説

精神保健の課題と支援

問題11
次のうち、国際生活機能分類(ICF)でいう心身機能の改善に焦点を当てたものとして、正しいものを1つ選びなさい。

1 幻聴を減らすための薬物療法
2 精神疾患について理解を深めるための心理教育
3 偏見を持たずに精神障害者を雇用する職場を増やす啓発活動
4 高次脳機能障害の人にも使い方が分かりやすい道具の開発研究
5 認知症の人が生活しやすいグループホームの在り方の研究

 

 

問題12
精神保健の三つの側面のうち、積極的精神保健の活動として、正しいものを1つ選びなさい。

1 精神医療を中断しがちな在宅精神疾患患者への訪問指導
2 在宅高齢者への適切な睡眠を確保するための睡眠衛生教育
3 うつ病のため休職した被雇用者への職場復帰支援
4 PTSDが疑われる被災者への精神科医療機関の紹介
5 自傷行為を繰り返す若灘人のカウンセリング

 

 

 

問題13がん患者の支援に関連する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 ホスピスは、がんで親を亡くした子どもに教育資金を貸与する仕組みである。
2 緩和ケアは、がんと診断された段階から必要とされている。
3 知がんによる全人的苦痛は、身体的苦痛と精神的苦痛のニつで構成される。
4 QOLは、がん患者の生命予後を評価する指標である。
5 グリーフケアは、がん患者のADL向上を目的としでいる。

 

 

 

問題14
いじめ防止対策推進法に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。

1 学校外で生じた児童生徒同士のトラブルも、いじめに該当することがある。
2 背景にいじめが疑われる自殺が生じた場合の調査についての規定がある。
3 児童生徒から教員に対して向けられる暴力の防止についての規定がある。
4 学僕長に対する罰則の規定がある。
5 インターネット上に書き込まれた悪口は、いじめの定義から除外されている。

 

 

 

問題15
次の記述のうち、労働者の精神保健の現状として、正しいものを1つ選びなさい。

1 セルフケアとは、各企企業に義務づけられた精神保健に関する活動である。
2 公立学校教育職員の病気休職者のうち、精神疾患による休職者は1割未満である。
3 職場でのセクシュアルハラスメント被告による精神障害は、労働災害の認定基準の対象から除外されている。
4 年間自殺者数のうち、死亡時に被雇用者であった者はその半数以上を占めている。
5 過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれる。

 

問題16
依存症対策における精神保健福祉士の支援に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

1 治療については、自己コントロールが困難であるため、専門医療機関での入院治療を優先する。
2 「依存症は本人の意志の弱さに起因するものである」という理解を、広く普及することが求められている。
3 本人に治療意欲がなくても、過度に突き放すのではなく、治療意欲を高めるようにする。
4 精神医学的な知識や問題解決に向けた面接技術に加え、社会資源を活用又は開発し、調整することも必要とされる。
5 家族相談は、依存症者本人の同意を得てから開始する。

 

 

問題17
次のうち、精神保健福祉に関係する法律とその規定に関する組合せとして、正しいものを1つ選びなさい。

1 地域保健法        市町村保健センターの設置
2 医療法          自立支援医療費の支給
3 「精神保健福祉法」     精神保健参与員の配置
4 [医療観察法」       退院後生活環境相談員の活用
5 「障害者総合支援法」    精神科救急医療の確保

(注)
1「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
2「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
3「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

 

 

問題18
精神保健福祉活動を行っている民間団体に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 日本精神衛生会は、精神病者慈善救治会として創設された。
2 日本いのちの電話連盟は、自殺対策基本法の成立を受けて創設された。
3 全日本断酒連盟は、依存症の治療に従事している多職種チームが中心となって創設された。
4 全国精神障害者団体連合会は、[障害者総合支援法]の成立を受けて創設された。
5 全国精神保健福祉連絡協議会は、精神保健福祉士の職能団体として創設された。

 

 

問題19
DALY(障害調整生命年)に関する次の記述のうち、正しいものを」1つ選びなさい。
1平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期問の平均)の差から求める。
2疾患の有病率とジニ係数から求める。
3患者と家族の疾患による経済的損失を合計して求める。
4有病率と集団の調査対象者全員の数の積から求める。
5患者による損失生存年数と障害生存年数を合計して求める。

 

 

 

問題20
次の記述のうち、職場のメンタルヘルスに関して、正もいもの1つ選びなさい。

1 精神障害に係る労災請求件数は、過去30年間一貫して脳・心臓疾患に係る労災請求件数より多い。
2 『男女雇用機会均等法』では、妊娠中及び産後の女性の危険有害業務の就業制限を規定している。
3 「労働者の心の健康の保持増進のための指針」は、労働契約法に基づき定められたものである。
4 従業員支援プログラム(EAP)は、職場の管理監督者が、職場環境の改善や心の健康相談を実施するものである。
5 精神科デイ・ケアなどで提供されるリワークプログラムは、精神疾患で休職した労働者の職場復帰に向けた支援策である。

(注)「男女雇用機会均等法」とは、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」のことである。

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