第29回介護福祉士国家試験問題解説 問題3
第29回介護福祉士国家試験問題解説
問題3
自己開示に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 相手に自分のことを良く思ってもらうために行う。
2 初対面の人には,できるだけ多くの情報を開示しながら行う。
3 相手の情報を強制的に引き出すために行う。
4 良好な人間関係を築くために行う。
5 ジョハリの窓(Johari Window)の「開放された部分」(open area)を狭くするために行う。
◆解答解説
② 【人間関係とコミュニケーション】
この科目の、出題基準大項目の1つめは、『人間関係の形成』ですね。
そして、中項目には、『人間関係と心理』、小項目には、『自己知覚、他者理解、ラポール、
その他』があげられています。
2つ目の大項目では、『コミュニケーションの基礎』があげられ、小項目にはそれぞれ、
『対人関係・コミュニケーションの意義』『対人関係・コミュニケーションの概要』
『対人距離』『言語的コミュニケーション』『非言語的コミュニケーション』
『受容・共感・傾聴』があげられています。
また、最後には、『機器を用いたコミュニケーション』と『記述によるコミュニケーション』も
あげられていますので、援助を始めるに当たっての、利用者さんとの人間関係づくりが学習の
中心といえそうです。
皆さまの毎日、それこそが、学習のポイントとなる科目です。ここは、満点狙いでまいりましょう。
問題3
正解は、4と、します。
設問5に登場した、【ジョハリの窓】とは・・・
自分が知っている「自分の特徴」、他人が知っている「自分の特徴」を、その適合状態
ごとに4パターン(窓のように見える枠)に分類することで自己理解のズレに気づき、
それを受け入れることで他人とのコミュニケーションを円滑にする、心理学においても
使われているフレームワーク(手法)です。
テキストに、4分割された四角い図形があったの、思い出していただけたでしょうか?
① 開放部分
② 盲点部分
③ 隠蔽部分
④ 未知部分
この4つに、窓は分かれており、自分自身の心全体を、窓枠として想定するのですね。
自分が知っている、あるいは、知らないを縦に、他人が知っている、あるいは、知ら
ないを横に分割しています。
ジョハリの窓の手法使うことにより、効果的な他己分析(他人の意見を取り入れる
自己分析)ができるとされ、自分ひとりだけでは気づかなかった、新しい自己の
発見につながるのですね。
実は、この手法、企業の研修や社員教育などにも、活用されているそうです。
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