精神保健福祉に関する制度とサービス(61-72)第20回精神保健福祉士国家試験問題解説

精神保健福祉に関する制度とサービス(61-72)第20回精神保健福祉士国家試験問題解説

精神保健福祉に関する制度とサービス

問題61
1医療保護入院に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 入院届は30日以内に届け出なければならない。
2 特定医師による入院は24時間に限り行うことができる。
3 定期病状報告は12か月ごとに行わなければならない。
4 地域生活移行を促進するため、退院支援相談員を選任する。
5 退院届は市町村長を経て都道府県知事に届け出る。

 

 

問題62
精神医療審査会に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 市町村に設置が義務づけられている。
2 委員に精神障害当事者を含むことが義務づけられている。
3 自立支援医療(精神通院医療)の支給認定を行う。
4 精神障害者保健福祉手帳の交付決定を行う。
5 処遇改善請求に関する審査を行う。

 

問題63
「障害者総合支援法」に定める地域定着支援に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 居宅において生活する障害者が対象どなる。
2 訓練等給付に位置づけられている。
3 計画相談支援に位置づけられている。
4 退院先の確保に向けた外出への同行支援を行う。
5 医療機関で機能訓練及び日常生活の世話を行う。
(注)「障害者総合支援法」とは、[障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援す
るための法律]のことである。

 

 

 

問題64
障害年金制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 障害基礎年金の等級は、1級から3球の区分である。
2 障害基礎年金は、特別障害給付金と同時に受給できる。
3 1級の障害基礎年金額は.2級の障害基礎年金額の2倍である。
4 精神の障害に係る等級判定ガイドラインが示されている。
5 発達障害は、国民年金・厚生年金保険障害認定基準による認定の対象外である。

 

 

 

問題65
精神保健福祉センターに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 援護、育成、更生の業務を行う。
2 住居のない精神障害者の一時保護所を併設することとしている。
3 精神保健福祉に関する知識の普及、及び調査研究を行う。
4 精神上著しい障害のある人を入所させ、生活扶助を行う。
5 精神保健福祉サービスに関する運営適正化委社会を設置している。

 

 

問題66
更生保護の担い手に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 更生保護施設は、自立に向けた就労支援を行っている。
2 地域生活定着支援センターは、刑務所出所後の帰住先のない高齢者や障害者を対象とした入所施設である。
3 更生保護女性会は、刑務所出所者に無料の職業紹介を行う団体である。
4 BBS会は、高齢の刑務所出所者を支援する団体である。
5 保護司は、総務大臣により委嘱される。

 

 

問題67

保護観察所に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。

1 市町村に1か所設置されている。
2 業務に恩赦の上申が含まれている。
3 厚生労働省により設置されている。
4 業務に犯罪予防活動が含まれている。
5 精神保健参与員が配置されている。

 

 

問題68
社会復帰調整官に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 当初審判の申立てを、地方裁判所に行う。
2 当初審判中の対象者に対して、付添人として権利を擁護する。
3 合議体の構成員として、審判に関与する。
4 入院処遇中の対象者について、入院継続の確認申立てを行う。
5 通院処遇中の対象者に対して、精神保健観察を行う。

 

 

 

問題69
Q市の障害福祉課は、障害福祉計画の作成に当たり精神保健福祉に関する住民の意識を把握するため、市民3、000名に対して郵送自記式の質問紙調査を行った。調査の対象者は、100ある選挙の投票区のうちから無作為に30区を選び、次に30の投票区における住民基本台帳から100人ずつを無作為に選んだ。この調査結果では、心の健康について、市民の関心の高さが明らかになった。
次のうち、この調査で使われた社会調査の手法として、正しいものを1つ選びなさい。

1 無作為化比較試験(RCT:RandomizedControlledTrial)
2 多段抽出法
3 ミックス法
4 縦断調査
5 シングルシステムデザイン

 

(精神保健福祉に関する制度とサービス・事例問題)
次の事例を読んで、問題70から問題72までについて答えなさい。

〔事例〕
Dさん(52歳、男性)は、高校卒業後に地元の印刷会社に就職したが、20歳代前半に、統合失調症を発症しかことを契機に退職し以後は入退院を繰り返していた。自宅では両親と三人で生活していた。5年前に父親を肺がんで亡くし、それからは、年老いた母親との二人暮らしが続いている。Dさんに、きょうだいはいない。
現在のDさんは、通院以外は自宅に籠りがちであるが、調子が良いときには、近所の図書館まで出掛けて読書をすることがある。これまで、75歳になる母親がDさんの身の回りの世話をしてきたが、先月、風呂場で転かでから歩行が不自由になり、家事をこなすことが難しくなってきた。母親の状態を見兼ねたDさんは、自ら家事を七たり、時には母親の入浴を手伝ったりするようになった。
最近、町内に住むEさんが、Dさんと母親の生活の様子を気にかけて、時々家を訪れて声を掛けてくれるようになった。EさんはU厚生労働大臣から委嘱されて、住民の立場に立って、相談に応じ助言を行う人である。Dさんが母親の介護で疲れないか心配し、何らかのサービスを利用してみてはどうかと声を掛けてくれた。(問題70)
そこでDさんは、通院先の精神科病院のF精神保健福祉士に、Eさんから母親のサービス利用について声を掛けられたことを話し、どこに相談すればよいか尋ねた。
相談を受けたF精神保健福祉士は、介護保険法に規定される相談窓口となる機関をDさんに紹介することにした。(問題71)
その後.Dさんは、母親のサービス利用をきっかけに「自分も何かサービスを利用して、家の外に出る機会を増やしたい。何かやってみたい」とF精神保健福祉士に相談するようになった。Dさんの希望を聞いたF精神保健福祉士は、まずは.Dさん宅から歩いて行ける距離にある、市町村地域生活支援事業で創作的活動を行っている機関の利用を勧めてみた。(問題72)

 

問題70
次のうち、Eさんの立場として、適切なものを1つ選びなさい
1 認知症サポーター
2 福祉活動専門員
3 精神保健福祉柑談員
4 民生委員
5 行政相談委員

 

問題71
次のうち、F精神保健福祉士がDさんに紹介した相談窓口となる機関として、適切なものを1つ選びなさい。

1 市町村保健モンター
2 地域包括支援センター
3 認知症疾患医療センター
4 基幹相談支援センター
5 老人デイサービスセンター

 

 

問題72
次のうち、F精神保健福祉士がDさんに利用を勧めた機関として、適切な
ものを1つ選びなさい。
1 就労継続支援A型事業所
2 就労継続支援B型事業所
3 地域活動支援センター
4 地域障害者職業センター
5 障害者就業・生活支援センター

 

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