解説 問題23(午前)

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【午前 問題23】

静脈血採血の穿刺時の皮膚に対する針の適切な刺入確度はどれか。
1.10~30度
2.35~40度
3.55~60度
4.75~80度

【解説】
正解1

利き手で採血ホルダー(あるいは注射シリンジ)を上から持ち,針のキャップをはずして切り口を上に向け,末梢側から約30度の角度で穿刺する(写真A)。
翼状針の場合には針の切り口が上になるように両翼を折り畳んで持ち,同様に穿刺する。
血管の中に入ったら針の角度をねかせ(皮膚と平行に近くなるようにし)3-4mm先に進めたところでしっかり固定する(注射シリンジを用いた採血の場合には,針が血管に入った時には静脈圧に従って血液の逆流がみられる)。
真空採血管を採血ホルダーに差し入れて,採血管の中に血液が流入し終わるまで待つ(写真B)。複数の採血管がある時には,針先が動かないように採血ホルダーをしっかり固定しながら採血管を順にホルダーに差し替える。
抗凝固剤の入った採血管は採血後に静かに数回転倒させながら混和する。

採血針の刺入角度が大きすぎると静脈に達する距離が短く、静脈を貫通してしまうおそれがあり、刺入角度が小さすぎると皮下組織に入り静脈まで到達しないため注意する。

出典:医学書院

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