第106回看護師国家試験問題解説と解答速報 問題21-問題30

第106回看護師国家試験午前

問題21-問題30までの解説です。

随時精査し、解説の精度も上げてまいります。時間を置いて再度ご確認下さい。

問題難易度アンケートはこちらからです。

予想合格基準点アンケートはコチラからです。

問題21

オートクレープによる滅菌法はどれか。

1.乾熱滅菌

2.プラズマ滅菌

3.高圧蒸気滅菌

4.酸化エチレンガス滅菌

 

 

 

 

 

 

正解は、3と 考えます。

実習で、【中材室】のなかも、ごらんになったとおもいます。高圧蒸気滅菌が
オートクレーブ(AUTOCLAVE)による滅菌法ですよね。

高温高圧力下で化学反応をおこさせることによる方法ですが、【圧力なべ】も
この原理を用いたものって、御存知でしたか??

選択肢1の、【乾熱滅菌法】とは

乾燥空気中で加熱することによって微生物を滅菌する方法をいいます。

この方法は、主としてガラス製、磁製、金属製もしくは繊維製の物品、鉱油、脂肪油、
試薬または固形の医薬品などで乾燥高温に耐えられるものに用いられます。

ガスまたは電気によって直接加熱するか、加熱した空気を循環させて乾燥高温状態を保つ
方式などがあり、通例、直接加熱の場合は次の条件で行なわれるとされます。

★ 135〜145℃ 3から5時間
★ 160〜170℃ 2から4時間
★ 180〜200℃ 0・5から1時間

また、密封容器に入れた医薬品の水溶液などで高温に耐えるものは、134から138℃で
3分間以上乾熱する方法も用いられます。

使用温度がかなり高温(160〜180℃)となるため、その適用範囲は比較限定され、
ガラス器具・軟膏・粉末などの滅菌に主に用いられるとされています。

選択肢2の、 

選択肢2の、 【プラズマ滅菌】とは

エチレンガスによる滅菌法にとってかわる方法として注目を浴びている方法ですね。

過酸化水素水と高周波エネルギーを組み合わせたシステムにより行なわれ、滅菌が短時間で
終了することや、有害物質が出ないこと、電源があれば行なえることなどから、導入される
ケースが増えているとのことです。

選択肢3の、【高圧蒸気滅菌法】とは

適当な温度および圧力の飽和水蒸気中で加熱することによって、微生物を殺滅する方法を
いいます。

この方法は、主としてガス製、磁製、金属製、ゴム製、紙製もしくは繊維製の物品、水、
培地、試薬・試液または液状の医薬品などで、高温高圧水蒸気に耐えるものに用いると
されます。

本法を確実にするため、滅菌器中の空気は操作中排気口からできるだけ排除し、本法を
適用されるものが、飽和水蒸気で満たされるようにしなければなりません。

通例、次の条件で行なわれます。

★ 115℃ 30分間
★ 121℃ 20分間
★ 126℃ 15分間

滅菌処理に要する時間、コストが比較的少なくてすみ、その適用範囲も広いです。

鋼製手術器械、リネン類、ゴム手袋など高温・高湿に耐えうる物質の滅菌に病院、
研究所、産業分野ほかで広く用いられています。

選択肢4の、 【酸化エチレンガス滅菌】…EOG滅菌  とは

エチレンオキサイドを直接流通させることによって微生物を殺滅する方法をいいます。

熱による方法に比べはるかに低温で作用できるため耐熱性の少ないゴム製品、プラス
チック類、光学器械類などの滅菌に用いられます。

滅菌処理に要するコストや時間が比較的大きく、また、滅菌後の残存ガスの除去などに
注意を要するとされています。

近年EOGガスの残留による影響が考えられ、炭酸ガスによる滅菌が検討されているそうです。

問題22

点滴静脈内注射中の刺入部位の腫脹を確認したときに、最初に実施するのはどれか。
 
1. 体位を変える。
 
2.注入を中止する。
 
3.刺入部位を挙上する。
 
4.周囲のマッサージを行う。
 
 
 
 
 

 

 

正解は、2と 考えます。

 

問題23

成人患者の気管内の一蒔的吸引における吸引圧で正しいのはどれか。

1.-100 ~ -150mmHg

2.-200 ~ -250mmHg

3.-300 ~ -350mmHg

4.-400 ~ -450mmHg

 

 

 

 

 

 

正解は、1と 考えます。

 

皆さまも御存知のとおり、たとえ必要であっても、気管内吸引はリスクを伴います。

過度の吸引は、鼻咽頭と、気管の粘膜に損傷を与え、さらには、より、重度の
低酸素症を誘発してしまうことも・・・

問題24
包帯法の原則として適切なのはどれか。

1.患部を強く圧迫する。

2.屈伸可能な関節は固定する。

3.中枢から末梢に向けて巻く。

4.使用部位によって包帯を使い分ける。

 

 

 

 

正解は、4と 考えます。

本当に、たくさん種類がありますよね!!  めざせ、包帯の達人です。

問題25
終膣分娩の正常な経過で最初に起こるのはどれか。

1. 発露

2.排臨

3.胎盤の娩出

4.児頭の娩出

5.子宮口の全開大

 

 

 

 

 

正解は、5と 考えます。

れれれ。 急に5択に・・・ マークミスに御用心!!

 

問題26

単層円柱上皮はどれか。

1.表皮

2.腹膜

3.膀胱

4.胃

 

 

 

正解は、 4と 考えます。

思わず、遠ーーーーーーーーい目になっちゃった受験生さん、御一緒におさらいです。

上皮(細胞)組織には大きく分けて6つの種類があります。右が代表する部位ですね。

   【種類】            【代表的な部位】

①  単層扁平上皮         血管内皮、肺胞

②  重層扁平上皮         皮膚(表皮)、口腔、食道

③  円柱上皮           消化管粘膜上皮(胃、小腸、大腸)

④  線毛(多列線毛)上皮     気管、鼻腔、卵管

⑤  移行上皮           膀胱、尿管、腎盂、腎杯

⑥  立方上皮           尿細管、甲状腺の濾胞上皮

 

問題27

角加速度を感知するのはどれか。
 
1.耳管
 
2.前庭
 
3.耳小骨
 
4.半規管

 

 

 

 

 

正解は、4と 考えます。

ふう。 今度は、聴覚の問題です。頭の中の切り替えが、大変!!ですよね。

このあたりで、いちど、目をそっと閉じ、深呼吸。 5秒のリフレッシュを。

さて、角加速度は、回転加速度とも呼ばれ、頭部を回転した場合に生じるもので、
半規管がこれを受容するとされます。

問題28

縦隔に含まれるのはどれか。
 
1.肺
 
2.胸腺
 
3. 副腎
 
4.甲状腺
 
 
 
 
 
 
 
 
 

正解は、 2と 考えます。

縦隔(じゅうかく)とは左右の肺に囲まれた場所のことですね。ここには、、心臓や
気管、食道があります。

その他には、大動脈や大静脈、神経、胸腺(きょうせん)があります。

縦隔は範囲が広く、上方を上縦隔と呼びます。残りの部位は前・中・後と分けて、
それぞれ前(ぜん)縦隔、中(ちゅう)縦隔、後(こう)縦隔と分類されています。

以下は、日本胸部外科学会さまHPより、関連文章を御紹介させていただきました。

縦隔(じゅうかく)とは、胸部の左右肺と胸椎、胸骨に囲まれた部分を指します。

上部は頚部、下部は横隔膜までです。ヒトの身体を横から見ると、気管より前方が
前縦隔、気管より後方が後縦隔、気管が左右に分かれる心悸部と呼ばれるあたりが中縦隔、

これより上方が上縦隔、下方が下縦隔と区分されています。縦隔には心臓、大血管、気管、
食道など重要な臓器や器官が存在します。

問題29

膵液について正しいのはどれか。

1. 弱アルカリ性である。

2. 糖質分解酵素を含まない。

3.セクレチンによって分秘量が減少する。

4. Langerhans〈ラングルハンス〉島のβ細砲から分泌される。

 

 

 

 

 

正解は、1と 考えます。

たしか、たしか、胃の中は、強酸性・・・ということは、胃から消化途中の食物を受け取る
わけだから、酸性を弱めるたっめに、アルカリで対抗しなきゃね。 そうだ! そうだ!

なんて、あたまの中で、こんな会話がイメージできたら、OKですね。

さて、膵液には、アミラーゼ(炭水化物分解酵素)、リパーゼ(脂肪分解酵素)、
トリプシン、キモトリプシン(たんぱく質分解酵素)が含まれ、セクレチンにより
【分泌を促進】されます。

ちなみに、設問4は、インスリンの説明になっていますね。

問題30

ホルモンと分泌部位の組合せで正しいのはどれか。
 
1. サイロキシン—–副甲状腺
 
2.テストステロン—-前立腺
 
3.バソプレシン——副腎皮質
 
4.プロラクチン——下垂体前葉

 

 

 

 

正解は、4と 考えます。

各種ホルモンと、分泌部位の組み合わせは下記のとおりです。

★  サイロキシン   : 甲状腺

★  テストステロン  : 睾丸

★  バゾプレシン   : 視床下部から下垂体後葉

★  プロラクチン   : 下垂体前葉

問題難易度アンケート 午前

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