第21回精神保健福祉士国家試験問題解説 専門科目 精神保健福祉に関する制度とサービス(問題61-問題72)
第21回精神保健福祉士国家試験問題解説
専門科目 精神保健福祉に関する制度とサービス (問題61-問題72)
★【問題61】
精神障害者保健福祉手帳に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 申請者の居住地を管轄する市町村長が交付する。
2 申請に必要な診断書は、精神保健指定医による作成が必要である。
3 申請には、申請者本人の顔写真の添付が必要である。
4 等級の判定は、地方精神保健福祉審議会において行われる。
5 申請は、初診日から1年6か月以上経過している必要がある。
問題61★★★解答3
解説
★【問題62】
次のうち、医療保護入院に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
1 都道府県知事の権限による強制入院のことである。
2 入院には、2名以上の精神保健指定医の診察が必要である。
3 72 時間に限り、指定病院に入院させることである。
4 入院に同意する「家族等」には、後見人と保佐人が含まれる。
5 精神科病院への入院時に最優先に選択されるよう法律に定められている。
問題62★★★解答4
解説
★【問題63】
次のうち、障害者基本法に規定されている事項として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害者雇用率
2 市町村が設置する協議会
3 基幹相談支援センター
4 障害者政策委員会
5 障害者の雇入れに関する計画
問題63★★★解答4
解説
★【問題64】
国民健康保険の高額療養費制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 入院時食事療養費は支給対象である。
2 入院時生活療養費は支給対象である。
3 70歳未満の者の自己負担限度額は1年単位で設定される。
4 障害のある被保険者の自己負担限度額は障害支援区分に応じて設定される。
5 保険医療機関窓口での支払を自己負担限度額までに抑えられる制度がある。
問題64★★★解答5
解説
★【問題65】
問題65 次のうち、生活保護の医療扶助に含まれるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 出産費
2 差額ベッド代
3 通院移送費
4 紙おむつ代
5 入院患者日用品費
問題65★★★解答3
解説
★【問題66】
次のうち、市町村の業務として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害支援区分の認定
2 一般相談支援事業者の指定
3 生活福祉資金の貸付け
4 運営適正化委員会での苦情の受付
5 精神科病院への実地指導
問題66★★★解答1
解説
★【問題67】
地域生活定着支援センターに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 事業の実施主体は、市町村である。
2 少年院から退院する者は、支援の対象者に含まれる。
3 支援は、刑務所からの出所直後から始まる。
4 精神障害者が支援を受けるには、精神障害者保健福祉手帳の所持が必要である。
5 矯正施設の長は、支援の対象者を決定する。
問題67★★★解答2
解説
★【問題68】
次のうち、「医療観察法」に規定された重大な他害行為として、正しいものを2つ選びなさい。
1 危険運転致死傷
2 強盗
3 強制性交等
4 略取・誘拐
5 恐喝
(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
問題68★★★解答23
解説
★【問題69】
地域で連携している3か所の精神科病院のデイケアで、SSTの効果を確かめるために調査を行うこととした。
デイケアを利用する一定の基準に該当する統合失調症患者を対象に協力者を募り、80名が集まった。
80名を無作為に2クループに振り分け、40名を参加者として3か月間SSTを実施することとし、残りの40名は待機者とした。
SSTが始まる直前の3月末と、SSTが終わった7月上旬に参加者・待機者ともに尺度を用いたアンケートを実施した。
その結果を分析すると、参加者は待機者に比べSST実施後に生活技能が高まっていた。
なお、調査終了後待機者にもSSTを実施した。
次のうち、この調査で使われた社会調査の手法として、適切なものを1つ選びなさい。
1 ランダム化比較試験(RCT)
2 コホート調査
3 クラウンデッド・セオリー・アプローチ
4 標本調査
5 横断調査
問題69★★★解答1
解説
次の事例を読んで、問題70から問題72 までについて答えなさい。
〔事例〕
Lさん(35歳、女性)の勤める会社は、社員の業務負担が過重になっていた。その
中で、Lさんは、週末も休みを取れず毎日終電で帰宅する生活を送り、過労で仕事に
集中できなくなっていた。ある日Lさんは、商品の発注を誤り、多額の損失を出して
しまった。Lさんはその責任を問われ、社内の人間関係も悪化する中で事後対応に3
か月間当たった。Lさんはある朝から出勤できなくなり、Y病院の精神科を受診した
ところ、うつ病と診断された。業務負担以外には、心理的負荷の掛かる出来事はなかった。
Y病院のM精神保健福祉士は、Lさんは、「心理的負荷による精神障害の認定基準」
に該当しているのではないかと考えた。M精神保健福祉士はLさんと一緒に所定の書
類を作成し、Z機関に提出するように勧めた。(問題70)
Lさんからの書類を受理したZ機関は、審査を行った上で業務中の災害と認定した。
この認定を受けたことによって、LさんはY病院に支払っていた治療費を/後日、全
額受け取ることができた。(問題71)
Lさんはしばらく休職して、退職した。Lさんは一人暮らしで、友人は仕事や子育
て等で忙しく、人と話かできる居場所が欲しいと考えるようになった。Lさんは通院
時にM精神保健福祉士に相談し、M精神保健福祉士はケアマネジメントを実施する役
割を担っているU機関を紹介した。U機関のA相談支援専門員(精神保健福祉士)は、
Lさんが希望する生活を丁寧に聞き取りながら.Lさんがより豊かに生活していくこ
とができるように計画を作成した。そこには、就労継続支援B型事業所及び地域活動
支援センターの利用や、Lさんが自らの体験をいかした活動を行うこと、一人暮らし
の人が集まる食事会に参加することなどが盛り込まれていた。(問題72)
活動への参加を通してもう一度働きたいと考えたLさんは、自分のペースで仕事の
できる再就職先を見付け新たな生活をスタートさせた。
★【問題70】
次のうち、Z機関の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害者就業・生活支援センター
2 保健所
3 公共職業安定所(ハローワーク)
4 労働基準監督署
5 市町村保健センター
問題70★★★解答4
解説
★【問題71】
次のうち、Lさんが受け取った費用の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
1 特別障害給付金
2 療養補償給付
3 傷病手当
4 障害手当金
5 休業補償給付
問題71★★★解答2
解説
★【問題72】
問題72
次のうち、A相談支援専門員(精神保健福祉士)が作成した計画として、正しいものを1つ選びなさい。
1 処遇実施計画
2 地域移行支援計画
3 サービス等利用計画
4 居宅サービス計画
5 個別支援計画
問題72★★★解答3
解説